アルバム「あなたに2」製作外伝(2)

色々と考えた挙句、トニー・ラブリオーラさんにプロデュースをお願いすることに決めたのは、8月も下旬の頃だったと思います。こちらでは、トニーからの選曲も含め、新井さんと録音する曲の選定をしながら、2~3曲の新曲を入れたい旨、トニーに連絡。
ジーノ・メスコリさんからは早々と新曲が届いていて、収録するかどうかの決定を待っていただいておりました。トニーからもナポリ語による新曲2曲とイタリア語のもの1曲が送られてきて、結局、どちらも捨てられず、新曲が4曲になってしまいました。
事務的な手続き(契約書など)や日本語詩の許諾など、歌い手である私の最も不得意な部分は新井さんに処理頂き(すんません!)、私はキー設定とかどんな感じのアレンジにする等もろもろ、トニーとメール打合せを重ねつつ…。

日本語詩については9月末に許瑛子さんを紹介していただいて、2曲日本語詩をお願いしました。許瑛子は中森明菜さんの「SAND BEIGE -砂漠へ-」他、西村知美さん、原田知世さん、J-Walkさん、本田美奈子さん、森山良子さん、少年隊さん等に作詞を提供している人気作詞家です。
日本語詩の製作にあたり、イタリア語詩の日本語翻訳を友人の大杉さんにお頼みしたり、新井さんには、日本語詩が出来上がった後に、オリジナルの作詞者の許諾を取るために、詩的な英語翻訳をお任せしたりと、録音までの裏の作業が大変でしたが、何とか録音に間に合ったといった具合で…。訳詩はかなり大変な作業なので許さんには大変感謝しています。
新井さん、現在の新井さんの部下でいらっしゃる大洋音楽の(強く、美しい)若林さん、フジパシフィックミュージックパブリッシングの上原社長、三浦さん、本当にお世話になりました。
というわけで、この2曲については日本語詩がJASRACに正式に届けられている曲ですので、私の了解無しに皆さん自由に歌って頂けます。
どうぞよろしく(笑)!

8月下旬からのトニーとのメールのやり取りで、すっかり夜明けに寝る習性がついてしまい(以前からでしょ!という噂、とほほ)…、更に同じ頃、民音主催による「魅惑のカンツォーネ・ベスト・セレクション」の準備もあり…、ましてや相手が常に「ナポリ・タ~イム!(お分かりですね?)」、目の回る忙しさでありました。11月25日、ヤマハスタジオで行われた、スタジオ男性陣による「黄金の6人による~6羽のアヒルたち・コンサート」を終えて、翌日26日イタリアでの録音に向けてそのままイタリアに出発したのでした。(続く)